山形県はオモト愛好家が多い。
宇井清太も若いころ、オモト栽培者と万年青の促成栽培を研究したことがあった。
地球宝などは・・・相当早いスピードで生育した。
天光冠などは、遅々として生長しない。
その時使用していたのが、西村山郡に流れる最上川の支流寒河江川の上流、
朝日岳の山麓大井沢の花崗岩を砕いもの。
枯れ落ち葉の自生地とは根本的に異なる用土。
礫耕栽培である。
肥料を与える。
芋は柔らかく育つ。
冬の期間最低温度15℃で栽培していた。
当然、株分けしたとき・・・病気の心配。
地球宝の斑入りの変化を見ると・・・なんかウイルスのような感じをしてならなかった。
そういうこともあって、オモトをSUGOI-neで植えてみた。
おもとは、丈夫な植物だから、炭素循環のないコンポストで栽培しても、
江戸時代の名品も生き残ってきた。
しかし、芋が腐る・・ということで、売買するときは、掘りあげて・・・・
詳細に調べて買う。
それほどまでしないと、買ってから腐れることが多いということ。
なぜ、こういうことをしなければならないのか。
病害菌が鉢内で勝ち組みになっているからである。
硝酸態窒素で栽培したら、ナンプ病の宝庫になっている。
SUGOI-ne栽培なら、自然再現だから、病気の心配はない。
無造作に作れる。
エビネの根
鉢底までキッチリと正座したときの太腿の固さ。
この固さで大成功する。
オモト。
Cymbidiumと全く同じ潅水、栽培法で無造作に出来た。
根の状態を見ると、エビネの根とほとんど同じ状態。
根毛ではなく、これは毛根である。
エビネの根にも、パフィオの根にも、この毛根がある。根毛ではない。
ランのプロトコームにも発生する。
菌根植物の根になっている。
オモトも自生地では枯れ落ち葉の中。
材木腐朽菌が行う炭素循環の中で生き続ける。
林床の薄暗い状態で、光が少なく光合成が充分でない状態では、
炭素循環の糖を吸収して生きているのかもしれない。
この毛根は、コンポストが適さない場合は、発生後短時間で姿を消す。
一年後の状態
万年青。
万年青の用土が砂利、軽石、水ゴケ・・・など用いられてきたのは、
万年青の根が「根毛」のない・・・ランの根と非常に良く似た根だからである。
このような根というのは自生地の埴生に適合して進化したものである。
腐葉土。
材木腐朽菌。
宇井清太の新発見した「ラン菌」(材木腐朽菌)がSUGOI-neに入っている。
SUGOI-neは万年青の自生地を再現している。
SUGOI-neは万年青に理想的なコンポストかもしれない。
同じユリ科植物の「舞鶴草」の根。
マイズルソウの根にも「根毛」が見られない。
マイズルソウもSUGOI-ne2号ゴールドで
素晴らしい生育をすることが解かっている。
上の写真の根を拡大したもの。
毛根がない。
エビネの根とほとんど同じ。
万年青はユリ科植物なのに・・・・。
この根毛のない根は、菌根なのかもしれない。
根腐れは全然なく、素晴らしい根張りと生育である。
万年青栽培は山形県も昔から非常に盛んで、
宇井清太の近所にも万年青の有名栽培家がおり、
40年前ごろ、その栽培を時々見てきた。
古典園芸の数奇者の栽培というもの、
それをSUGOI-neで栽培するには固定観念を捨てなければならないが。
左の写真は、上の鉢から抜いたもの。
芋は緻密で硬く充実。
これなら病気の心配は無用である。
写真撮影 7年8月26日 日曜日 10:40:34
SUGOI-ne2号ゴールド、SUGOI-neミックスチップ混合 ポリ鉢植え。
ラン栽培と全く同じ方法で管理。
万年青。
蘭科植物ではない。
しかし、その自生地の植生の状況から、SUGOI-ne2号ゴールドで栽培可能なのではないか。
ランのように100%共生ということではないにしても、
自生地の埴生を見れば、材木腐朽菌と深い関係があるのではないか。
そういう推測にたって、SUGOI-ne2号ゴールドで栽培してみた。
古典園芸に使用されるコンポストは、
万年青もカンラン、シュンランも・・・・・ほとんど同じ。
大きく自生地の植生とは異なるもので栽培されてきた。
その理由は、根腐れと病気の問題である。
SUGOI-ne2号ゴールドによる
「万年青」栽培
宇井清太
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